再生可能エネルギーの発電効率とは?発電効率の良い再生可能エネルギーをご紹介

再生可能エネルギーの発電効率とは?発電効率の良い再生可能エネルギーをご紹介

太陽光や風力、水力、バイオマスなどの再生可能エネルギーは、CO2を排出しないエコな発電方法として注目されています。しかし、再生可能エネルギーは従来の発電方法と比べて発電量の安定性にまだ課題があるといわれています。では一番発電効率の良い再生可能エネルギーにはどんなものがあるのでしょうか。本記事では、再生可能エネルギーの発電効率や発電効率の良い再生可能エネルギーをご紹介します。

再生可能エネルギーの発電効率とは

経済産業省によると、2019年の再生可能エネルギー導入量は1,853億kWhです。2030年の温室効果ガスの削減目標に向けて、合計3,360~3,530億kWh程度の導入を目指しています。こうした問題を解決するには、発電効率の良い再生可能エネルギーを見極める必要があるでしょう。

再生可能エネルギーを電力として利用するには、太陽光や風力などのエネルギーを電気エネルギーに変換する必要があります。
一般的に電気エネルギーの変換効率は、入力したエネルギーに対し、どの程度の電力が発生したのかという効率になります。発電効率は、再生可能エネルギーを電気エネルギーに変換するときの割合を表します。
たとえば、すべてのエネルギーを電気エネルギーに変換できると、発電効率は100%です。半分しか変換できないと、50%ということです。つまり同じコストの設備を使って発電するのであれば、発電効率が良いほど理想的なエネルギーであり、効率的な設備といわれているのです。

発電効率の良い再生可能エネルギー

ここでは再生可能エネルギーの発電可能エネルギーについてご紹介します。

太陽光発電

現在、一般的に販売されている太陽電池は「シリコン系太陽電池」とされています。このシリコン系太陽電池のエネルギー変換効率は14~20%、理論上29%が限界とされています。「化合物太陽電池」は変換効率が高いですが、コストが高いため、ほとんどが人工衛星などに使用されています。人工衛星で使用される太陽光発電システムは、発電効率が約40%まで上がりますが、製作コストが高くなるため一般的な設備としては経済的ではなく、あまり普及していません。
今後はこうした化合物太陽電池のコストを下げ、約40%の変換効率を実現すべく開発が進められています。

地熱発電

地熱発電は、マグマなどの地熱を利用して発電する方法です。地熱発電の発電効率は約10~20%とされています。再生可能エネルギーの中でも低い水準です。マグマは昼夜問わずに変動があまりなく、枯渇するリスクが少ないため、安定してエネルギーを取り出せます。
しかし、発電所を開発するために時間とコストがかかります。

水力発電

水力発電は、再生可能エネルギーの中でも非常に高いエネルギー変換効率を誇り、約80%とされています。水の持つ位置エネルギーを利用して発電しており、水路に流したときの摩擦損失が小さく、ほとんどを運動エネルギーに変換できるため、発電システムで生じる損失を加えても高い発電効率を保持しています。再生可能エネルギー火力発電の発電効率が約35~43%のため、比較すると約2倍の数値です。

風力発電

風力発電は、風車の高さや羽根(ブレード)によって異なりますが、最大30~40%と高効率で電気エネルギーに変換できるとされています。自然エネルギーの中では比較的効率の良い発電方法です。
しかし、風力発電は国内でもコストが高いとされているため、コスト低減に関する取り組みが待たれています。

バイオマス発電

バイオマス発電は燃料を直接燃やすことでガスタービンを回す「直接燃焼方式」と、燃料をメタンガスなどに変換する「ガス化方式」の2種類に分けられます。どちらも燃焼温度をあまり上げられないため、発電効率は約20%とされています。

発電効率だけでは単純に比較できない

発電効率が良い方が効率的にエネルギーを電気に変換できますが、発電効率だけでは「その発電方法が優れている」とはいえないとされています。これは、発電効率が良くても、一度に大量に発電できるとは限らないためです。
発電効率が悪くても、元となるエネルギー量が大きければ、大量に発電が可能です。逆に発電効率が良くても、エネルギー量が少なければ発電量は少なくなります。
そのため、発電効率だけでは「どの発電方法が優れているのか」が分からないことを知っておきましょう。

再生可能エネルギーが気になるなら新電力会社への切り替えを

再生可能エネルギーが気になるのであれは、新電力会社への切り替えも考えてみてはいかがでしょうか。2016年4月1日以降、電力が自由化されたことにより、電力会社や電気プランを自由に選べるようになりました。再生可能エネルギーは、CO2を排出しないエコなエネルギーとして普及がはじまっています。個人でできる、地球温暖化対策への取り組みを探している方は、まずは新電力会社への切り替えを検討するのも一つの方法です。
新電力会社への切り替えは、インターネットから申し込むだけで簡単に行えます。現在、利用している電力会社へ解約手続きは必要なく、自動で切り替わります。手間も少ないため、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

再生可能エネルギーは、それぞれ元となるエネルギーを電気に変換できる割合である発電効率が異なります。発電効率が良いほど効率よくエネルギーを電気に変換できますが、発電効率の数値だけでは「その発電方法が優れている」ということにはなりません。今後エネルギーの変換効率を上げるための技術の開発が待たれています。

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