最近のガス代の高騰は、多くの人々にとって大きな負担となっています。これまでと生活スタイルは変わらないのに、請求額を見て驚かれた経験がある方も多いのではないでしょうか。本記事では、4人家族の1ヵ月のガス代の平均、ガス代が高くなる原因、ガス代の節約方法などについてご紹介します。
ガス代が高い原因
ガス代の高騰には、いくつかの要因が絡んでいます。その原因は、主に以下が考えられます。
液化天然ガスの価格高騰
都市ガスの原料である液化天然ガス(LNG)は、近年輸入価格が高騰しています。経済産業省資源エネルギー庁によると、2021年12月には欧州のTTF(オランダの天然ガスの仮想取引所)で天然ガス価格が高騰し、年初来約8倍となっています。さらに、2022年3月にはアジアの液化天然ガス事情でも市場最高値をつけました。
液化天然ガスの輸入価格が高騰した結果、国内のガス料金も上昇しているとされています。
プロパンガスに切り替えた
転居などで都市ガスからプロパンガスに切り替えた場合、ガス代が高くなったと感じることが多いです。都市ガスは、全国にガス管が整備されているため、比較的安価に供給することが可能です。一方、プロパンガスは、ガス管が整備されていない地域ではボンベで輸送されるため、都市ガスよりも高価な傾向にあります。
単価の高いガスを使用している
契約しているガス会社の単価が高いケースもあります。これは、都市ガスでもプロパンガスでも同様です。2017年4月からガス小売が全面自由化されたことにより、会社間で競争が起こったことで、価格も会社ごとに異なっています。会社ごとに単価が異なるため、契約の際にはしっかり比較検討することが必要です。
1ヵ月のガス代の平均料金(4人家族の場合)
総務省の「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」の「第2-8表 4人世帯(有業者1人)年間収入五分位階級,住居の所有関係別1世帯当たり1か月間の収入と支出」によると、4人家族のガス代は以下の通りです。
ガス代(4人家族)
平均 | 持家 | 借家 |
5,252円 | 4,785円 | 6,714円 |
季節別ガスの平均使用量(4人家族)
2022年1~3月期 | 2022年4~6月期 | 2022年7~9月期 | 2022年10~12月期 |
6,875円 | 5,828円 | 3,704円 | 4,522円 |
数字を見ると、ガス代は冬季に高くなっていることが分かります。冬季はお風呂の浴槽にお湯を張ったり、暖房需要などでガスの使用量が多くなるためだとされています。
平均よりもガス代が高い場合は、対策を練る必要があるといえます。
ガス代の節約方法
ここでは、家庭でできるガス代の節約方法についてご紹介します。
省エネ型給湯器に切り替える
省エネ型給湯器は、従来のガス給湯器よりも効率よくガスを燃焼させることができます。そのため、ガス代の節約に効果的とされています。
さらに経済産業省によると、食器を洗う時に低温に設定することで、年間8.80㎥の省エネ、約1,430円の節約になるとしています。(湯沸かし器の設定を40℃から38℃、1日2回手洗いしたケース)
ガスコンロの使用方法を見直す
ガスコンロを使用している場合、使用方法を見直してみましょう。コンロの炎が鍋底からはみ出さないように節約することで、年間でガス2.38㎥の省エネ、約390円の節約になるとされています。(水1L(20℃程度)を沸騰させる時、強火から中火にした場合(1日3回))
シャワーや水道の使用量を削減
シャワーや水道の使用時間を短縮することで、給湯に必要なガスの使用量を減らすことができます。また、水漏れを修理し、無駄な水の浪費を防止しましょう。シャワーを1分間使うと、約12Lのお湯が必要とされています。4人家族が4人分ずつシャワーを使用した場合、浴槽1杯分と同様の水が必要です。シャワーの水量は意外と多いことを知っておきましょう。
経済産業省によると、1日1分シャワーの時間を減らすだけで、年間12.78㎥の省エネ、約2,070円の節約になります。また、湯船に入浴する際には、間隔をあけずに入りましょう。
暖房の使い方を確認する
無理のない範囲で暖房の使い方を見直してみましょう。
たとえば、ガスファンヒーターの温度を1℃下げた場合、年間でガス8.15㎥の省エネ、約1,320円の節約になります。(外気温度6℃の時、暖房の設定温度を21℃から20℃にした場合/1日9時間)
また、運転時間を1時間短縮した場合、年間でガス12.68㎥の省エネ、約2,050円の節約になります。
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ガスの使い方を見直してみよう
ガス代を含めた光熱費は、家庭の支出の大きな割合を占めています。節約することで、家計の負担を軽減することができます。ただし、効果的な節約を実現するためには、意識的なエネルギー管理と継続的な努力が必要です。単価が高いと感じた場合は、ガス会社や電気会社などの切り替えも検討してみてはいかがでしょうか。