「少しでも環境問題解決のために貢献したい」「ボランティア活動をしてみたい」という方も多いのではないでしょうか。ボランティアの中でも、特に環境問題解決に関われるのが「環境ボランティア」です。環境ボランティアの種類は幅広いため、自分に合った活動を選ぶ必要があります。本記事では、ボランティアの概要や種類、環境ボランティアの探し方や始め方などをご紹介します。
環境ボランティアとは
環境ボランティアとは、地球温暖化や生態系破壊、砂漠化などの環境問題の解決に取り組むための活動のことを指します。
厚生労働省によると、社会福祉協議会が把握しているボランティアの数は、1980年から年々増加しているとされています。2005年4月の時点で約4.6倍の約740万人となりました。
その内、「環境保全や自然保護」に従事しているボランティア団体やグループは約15%、個人は約20%とされています。
環境ボランティアの種類
環境ボランティアは種類や規模もさまざまなものがあります。ここでは主に5つの環境ボランティアについてご紹介します。
生物多様性
- 森林を守る
- 水辺の環境を守る
- 野生動物を守る
環境破壊などによって減少している森林や水辺の環境、野生動物などを調査・保護する活動が挙げられます。世界では20世紀最後の10年間で、9,400万haもの森林が失われたとされています。森林は野生動物の生息の場所としてだけでなく、渇水や洪水の緩和、二酸化炭素の吸収など人々が生きていくために重要な役割を果たしています。そのため、森林を始めとする自然を守ることは、とても大切な活動の一つです。
たとえば、雑木林や草原などの環境を整えたり、街の花壇の手入れをしたりなど、大規模なものから身近なものまでさまざまです。
地球温暖化防止
地球温暖化防止の一つの方法として、省エネや化石燃料に依存しない再生可能エネルギーへの推進が求められています。森林を増やす活動やセミナーなどのイベントの企画・運営などが挙げられます。
また、化石燃料を使用しない再生可能エネルギー由来の電気プランを提供している新電力会社に切り替えたり、空調の温度設定など省エネを意識した設定温度にするなど、個人単位の活動でもさまざまな形で化石燃料を削減できます。
ゴミ・3R
ゴミや3R(リサイクル・リユース・リデュース)を掲げたボランティアには、ゴミ拾いなどの活度が挙げられます。さらにゴミ削減の方法を周知したり、正しいゴミの分別方法を伝えたりなどの活動があります。
“混ぜればごみ 分ければ資源”という言葉があります。ペットボトル、空き缶、段ボール、新聞などリサイクルできるものも、分別をしなければごみになってしまいます。リサイクルで新しい製品に生まれ変わるように、分別を心掛けましょう。ボランティアに直接足を運ぶことが難しい場合でも、普段の生活から環境保全活動に貢献することができます。
福祉ボランティア
- 高齢者や障がいを持った方への支援
- 点訳・音訳、手話通訳、傾聴ボランティアなど
- 乳幼児や児童などを対象とした活動
福祉ボランティアとは、その名の通り福祉に関する活動をボランティアで行うことです。
例えば、高齢者福祉施設への訪問による交流の場づくりやレクリエーションの実施、生活動作の介助、散歩などの外出介助があります。
また、訪問だけでなく一人暮らしの高齢者や在宅介護を受けている高齢者、障がい者の自宅を訪問して福祉ボランティア活動を行うこともあります。
自然災害復興
地震や台風など、自然災害によって被害を受けた地域を支援するボランティアです。また自然災害は被害が出ても、時間が経つと徐々に人々の関心が薄れてしまうことも多いです。継続的に支援するには、個人ではなく現地とのネットワークを持った団体のボランティア活動がおすすめです。
環境ボランティアの始め方
環境ボランティアに興味があっても「どうやって始めたらいいのか分からない」という人も多いのではないでしょうか。ここでは、環境問題に関係するボランティア活動の探し方などをご紹介します。
ボランティア活動の探し方
ボランティア活動は、インターネットで探す方法が簡単で便利です。
応募したい福祉ボランティアが見つかれば、ボランティアセンターを通じて応募ができます。福祉ボランティアに参加するさいに加入しておきたい、ボランティア保険についてもボランティアセンターで加入できるので、合わせて活用してみましょう。
- ボランティア団体
東京ボランティア、市民活動センター(TVAC)など、定期的にボランティア活動を行っている団体には相談窓口が設けられています。活動分野、活動日などから、自分が興味のある活動を探せます。 - ボランティア情報サイト
Yahoo!ボランティアなど情報サイトで、全国のボランティア団体などセミナーなどを検索できます。
個人ができる環境問題への対策
ボランティア活動のほかにも、環境問題への対策方法があります。その内の一つが、再生可能エネルギーへの切り替えです。
再生可能エネルギーを選ぶ
手軽に対策を行いたいのであれば、再生可能エネルギーを選ぶのも一つの方法です。
2016年4月1日より、電力会社や料金メニューを自由に選ぶことが可能になった「電力自由化」が始まりました。自由化後は、多様な業種が参入したためさまざまな料金プランが誕生しました。
その中には、再生可能エネルギー由来の電気を提供している事業者もあります。再生可能エネルギーは、太陽光・水力・風力・バイオマスなどの、化石燃料を使わずに発電されたエネルギーのことです。温室効果ガスを排出しないため、環境にやさしいとされています。こうしたプランを選べば、無理なく環境に配慮できるでしょう。
まとめ
環境ボランティアは、「環境問題の解決に関わりたい」という人にピッタリの活動です。やりがいや楽しさもありますが、大変な面も多いでしょう。そのため、続けていくには、好きなものや得意なものから選ぶのがおすすめです。さらに日常的に環境にやさしいことをしたいと考えているのであれば、再生可能エネルギー由来の電気プランを利用してみましょう。