ここ1~2年で電気代が大きく値上がりし、電気料金の明細を見て驚いた人も多いのではないでしょうか。一体なぜ、電気代がここまで高騰してしまっているのでしょうか。本記事では、どれくらい電気代が高騰しているのか、電気代が高騰している理由などについて解説します。
電気代が高騰している理由
電気代が高騰する理由には、複数の原因が挙げられます。ここでは、2023年現在の電気代が高騰している理由についてご紹介します。
燃料価格の上昇
燃料価格とは、電気を作る際に必要な石炭、天然ガス、原油などの価格です。電力会社が発電に使用する燃料価格が上昇すると、電気代も上昇する傾向があります。これらの価格は、世界的な経済情勢や為替相場の影響を受けて変動します。近年では、新型コロナウイルス感染症の影響で世界経済が停滞したことで、石油や天然ガスの需要が減少しました。しかし、その後の世界経済の回復に伴い、これらの需要は回復し、価格が上昇しています。また、ウクライナ情勢などによる石炭や液化天然ガス(LNG)の輸入価格高騰の影響も価格上昇に拍車をかけていると考えられます。
再生可能エネルギーの導入コスト
再生可能エネルギー(太陽光、風力など)の導入が進む一方で、その設備の建設やメンテナンスには高い初期投資が必要です。これにより、再生可能エネルギーの普及に伴うコストが一部で電気代に反映されることがあります。
日本では「再生可能エネルギー発電促進賦課金」として、電気料金に上乗せして徴収されています。
需要と供給のバランス
需要が急増した場合や供給が制約された場合、電力の需要と供給のバランスが乱れることがあります。需要が供給を上回る場合、電力会社は追加の発電能力を確保するためにコストをかける必要があります。これは電気代の上昇につながる可能性があるのです。
近年、国内の要因による電気供給量不足が続いています。そのきっかけとされているのが、2011年の東日本大震災による津波によって、福島第一原子力発電所の原子炉が停止したことです。その後も多くの原発で稼働停止状態が続いていることで、特に東エリア(関東から東北)では電力不足が深刻化しています。また、原発の停止による電力不足を補うために、電力会社は火力発電所で電気を作ってきました。火力発電には天然ガスや石炭、石油などの化石燃料が使用されており、必要とされる燃料価格の高騰が電気料金の上昇要因のひとつと考えられます。
実際にどれくらい電気代が高騰したのか
では、実際に電気代はどの程度高騰したのでしょうか。東京電力が公開している「平均モデルの電気料金[匿名1] 」を見ると、2021年3月頃より電気代がどのくらい高騰しているかが分かります。
・2021年3月の平均電気料金:6,408円
・2022年3月の平均電気料金:8,244円
1年で約2,000円近くも電気代が高くなっていることが分かります。
電気代高騰への対策
電気代の高騰が避けられない昨今、電気代を節約するにはできるだけ電気の使用量を減らすことが求められます。家庭でできる対策方法には一例として以下が挙げられます。
省エネ性能の高い家電を導入する
省エネ性能の高い家電を導入することで、電気使用量を大幅に削減することができます。節電につながる家電には、エアコン、冷蔵庫、洗濯機などがあります。最近の家電は省エネ機能が備わっていることが多く、古い家電を使っている場合は、最新家電に買い替えた方が電気代も安くなる可能性が高いです。節電家電を選ぶ際には、各家電に表示される省エネ性能を確認することが大切です。
太陽光発電システムを導入する
太陽光発電システムを導入することで、電気を自給することができます。太陽光発電システムは、初期費用が高いですが、長期間使用することで電気代を節約することができます。
電力会社を切り替える
電力会社を切り替えることで、電気料金を安くすることができる可能性があります。電力自由化により、電力会社を自由に選ぶことができるようになりました。電力会社を切り替える際には、電気料金やサービスの内容を比較することが大切です。
市場連動型プラン「Styleプラス」で賢く電気代を節約
市場連動型プラン「Styleプラス」は、基本料金0円(動力契約以外)で利用できます。Styleプラスの特徴は、30分ごとに変動する日本卸電力取引所(JEPX)の電力取引価格に連動した料金設定※1です。そのため、市場価格が安い時間帯に電気を使えば、1日の使用量はそのままに、電気代を抑えることにつながります。電気代を節約したいと考えている方は、ぜひStyleプラスを検討してみてはいかがでしょうか。
※1 市場からの電源調達料金の他、託送料金およびサービス料金を含む「固定従量料金」がかかります。
電気代の高騰に備えよう
電気代の高騰は、私たちの生活に大きな負担となっています。電気代の節約は、節電や電力会社を切り替えるなどの対策を行ってみてはいかがでしょうか。