原油や可燃性ガスや石炭(化石エネルギー源)ではないエネルギー源のうち、資源がなくならないエネルギーのことを再生可能エネルギーといいます。化石エネルギー源をもたない非化石エネルギー源として半永久的に使用できるエネルギーとして定められているのが「再生可能エネルギー」です。この再生可能エネルギーは環境問題を解決するための手段としても知られていますが、従来のエネルギーとどのような違いがあるのでしょうか。
本記事では再生可能エネルギーの特徴や種類についてご紹介します。
再生可能エネルギーとは
再生可能エネルギーとは、温室効果ガスを出さないエネルギーのことを指します。石炭や石油のような化石エネルギーなどと違い、温室効果ガスを排出しないため、環境問題への対策として注目されています。
現在、主に使用されている石炭や石油は有限のため、いずれ枯渇する日がきます。原子力もウランが必要です。
対して再生可能エネルギーとして挙げられるのは、具体的には太陽光、風力、地熱、バイオマスなどです。これらは、石炭や石油のように枯渇することがなく、永久的に使用できるエネルギーであることが特徴です。
また、太陽や風、水などといった自然エネルギーは、化石燃料などと比べるとどこでも調達しやすい特徴があります。そのため場所を選ばずにエネルギー源として利用できるのです。
再生可能エネルギーの種類
太陽光発電
太陽の光が当たると発電する太陽光パネルを使う発電方法です。太陽光があれば発電できるため、永久的な資源として注目されています。
風力発電
風でプロペラを回し、その回転力を利用して発電する方法です。陸上風力発電と洋上風力発電の2種類に分けられます。
太陽光発電と違い、風さえあれば夜でも発電可能です。
水力発電
水の勢いを利用して発電する方法です。水車やタービンなどを水の勢いで動かし、そのエネルギーを電気に変換します。
天候に左右されることが少なく、安定して電力供給ができるのが特徴です。
地熱発電
地下にあるマグマの熱による蒸気でタービンを回転させて発電する方法です。蒸気を利用するため、枯渇する可能性が少なく、長期的に安定した発電が可能です。
日本のような火山が多く存在する国で注目されています。
バイオマス発電
生物から生まれる資源を利用して発電する方法です。
たとえば、間伐材、生ごみ、家畜の排せつ物、廃油などを利用します。これらを利用することにより、廃棄物の減少や再利用にもつながるのです。
環境価値証書の活用
再生可能エネルギーの種類の中には従来の電力に環境価値を付帯させる証書として「非化石証書」などの制度があります。
CO2を出さない電気には、「環境価値」があります。その環境価値のひとつである「非化石価値」を取り出し、証書のかたちにして売買を可能にしたのが「非化石証書」です。電気を小売する事業者がこの証書を購入すると、販売する電気のCO2排出量が少ないと見なされるようになり、実質的に再生可能エネルギーとして供給することが可能です。この場合のエネルギーは「実質再生可能エネルギー」として扱われます。
再生可能エネルギーを利用するメリット
再生可能エネルギーは従来のエネルギーにはない、以下のようなメリットが考えられます。
温室効果ガスの削減
前述のとおり、再生可能エネルギーは化石燃料などと異なり、温室効果ガスを排出せず、温室効果ガスの削減に貢献すると考えられています。。そのため全世界で多くの国が取り組んでおり、SDGsの中でも目標の一つとして挙げられています。
これらが多くの国で取り入れられることにより、地球温暖化対策にもつながるでしょう。
エネルギー自給率アップが期待できる
現在、日本のエネルギー源は輸入される化石燃料に依存しています。しかし再生可能エネルギーが主流となれば、エネルギー自給率を上げることができます。
雇用の創出
再生可能エネルギーを導入するためには、専用の設備の建設が必要です。
そのため建設、設備の維持管理、資源収集などを行う際に、多数の新規雇用創出が期待できます。
再生可能エネルギーを利用するデメリット
メリットの多い再生可能エネルギーですが、デメリットも存在します。
調達コストが高い
環境問題への解決策として期待される再生可能エネルギーですが、どれも調達コストが高いのがネックとされています。
メリットが多い再生可能エネルギーですが、調達するための初期費用が高いためなかなか導入が進んでいないのが現状です。
安定した供給ができない可能性がある
再生エネルギーのほとんどは自然界に存在する資源を利用します。そのため天候などに左右されやすく、安定した供給ができない可能性があります。
身近な所から再生可能エネルギーを使ってみよう
再生可能エネルギーは、温室効果ガスを排出しないクリーンなエネルギーとしても注目されています。もし身近なところからエネルギーの使い方を見直したいと考えているなら、新電力会社への切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。
電力会社を見直すことで電気の仕組みを知れたり、電気代の節約になったりする可能性があります。特に、新電力会社の中には再生可能エネルギーを使い環境に配慮したプランを用意している所も多いです。インターネット上で簡単に料金やプランの比較検討ができますので、一度試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
再生可能エネルギーは環境問題への対策としても注目されています。現在では導入・調達コストが高いなどの理由からなかなか導入が進んでいませんが、今後さらに注目されることは間違いありません。
もし身近なエネルギーに興味があるなら、電気を見直してみてはいかがでしょうか。電力会社を変えるだけでも、電気代の節約につながります。インターネットで簡単に比較・申し込みができますので、検討してみてはいかがでしょうか。