日本が抱えるエネルギー問題・環境問題とは?再生可能エネルギーを選ぶと何が変わるの?

日本が抱えるエネルギー問題・環境問題とは?再生可能エネルギーを選ぶと何が変わるの?

日常的に人々が使っているエネルギーは、生活に欠かせないものです。しかし、近年ではエネルギー問題や環境問題が取り沙汰されることも多く、関心を持っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、エネルギー問題の原因やエネルギー問題が進むと現れる問題、その問題を解決するために人々がすべき対策などをご紹介します。

深刻化するアジアのエネルギー・環境問題

近年、東アジア諸国や地域の経済成長と共に、地球温暖化や大気汚染などの環境問題が発生しています。特に中国における二酸化炭素排出量が増大しており、東アジア諸国でも大気汚染が問題になっています。
さらに、経済活動に伴うエネルギー消費量の増加も問題です。東アジア諸国を中心とした新興国でのエネルギー消費量は年々増加しており、2002年には世界のエネルギー消費量の25%近くを東アジア・太平洋諸島などが占めているとされます。
これに伴い、経済を支える石油や石炭、天然ガスといった化石燃料の需要も増加していき、
今後もエネルギー消費量のシェアは中国を中心に伸び続けると予想されています。

日本が抱えるエネルギー・環境問題

日本は世界の中でもエネルギー自給率が低い国です。その原因のひとつが、国内にエネルギー資源が乏しいこととされています。
エネルギー源として主に使われている石油・石炭・液化天然ガスが産出されず、海外からの輸入に頼っています。
そのため、現在の化石燃料への依存度は約85%とされています。
エネルギー源を輸入に頼っていると、国際情勢などによっては安定的にエネルギー源が確保できないという問題が挙げられます。
化石燃料の利用が増え、限りある資源をめぐって世界で資源獲得競争が激化すると懸念されています。
暮らしを支える電気を供給するために、エネルギー資源の安定的な確保がより一層重要となっています。
さらに、温室効果ガス排出量も増加しており、2013年度には過去最高に及びました。
パリ協定に基づいて定められた温室効果ガス削減目標を実現するためには、多くの努力が必要とされています。

出典:国土交通省「第I部 東アジアとの新たな関係と国土交通施策の展開」
https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h16/hakusho/h17/html/g1023100.html

発電にコストがかかっている日本

エネルギー資源が少ない日本では発電にも多くのコストがかかっています。
2010年から比べると電気料金が上昇しており、2002年では家庭向けの電気料金は約22%も上昇しています。
その原因のひとつが、原子力発電停止に伴い、化石燃料を消費する火力発電が増えたためとされています。
化石燃料のほとんどは海外から輸入されるため、どうしても火力発電による燃料価格は上がってしまうのです。

エネルギー問題・環境問題を解決するには?

日本がエネルギー政策の基本方針として打ち出しているのは「3E+S」と呼ばれる考え方とされています。
3Eとは、エネルギーの安定供給(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境適合(Environment)のことです。日本はこの3つを同時に達成することを目標としています。
これの条件を全て満たしているエネルギーは存在していないため、エネルギー源の強み・弱みがそれぞれ補完されるように多層的な供給構造を作ることが重要とされています。
Sは安全性(Safety)の略称で、まず安全性が確保された上で達成されなければならない目標ということを指します。
日本は最終的に「脱炭素社会」を目指しています。脱炭素化とは、温室効果ガスの排出をできるだけ抑えることを指します。そのためには、石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料の使用量をできるだけ削減することが重要です。
さらに温室効果ガスを排出しない「再生可能エネルギー」も注目されています。

身近な対策では再生可能エネルギーを選ぶ方法もある

個人でできる身近な対策としては「再生可能エネルギー」を選ぶという方法があります。
再生可能エネルギーには、太陽光・風力・地熱・バイオマスなどの種類が挙げられます。こうした方法で発電している事業者から小売電気事業者が電気を仕入れ、一般家庭などの消費者へ販売します。
つまり個人が再生可能エネルギーを選ぶには、「再生可能エネルギーを取り扱っている電力会社」を選んで契約すればいいのです。

電力会社の切り替えは簡単!

「電力会社の切り替え」と聞くと複雑な手続きが必要なイメージがありますが、実は各電力会社のWebサイトから簡単に行えます。
ほとんどの電力会社はWebサイトからの申し込みに対応しているため、必要事項を記入するだけで手続きは終了します。電力会社にはさまざまな企業がありますが、特に電力自由化が進んでから登場した新電力会社は、大手電力会社よりも種類豊富なプランを用意している所が多いです。再生可能エネルギーを取り扱っていることを重視したいなら以下の部分に注目して新電力会社を探してみましょう

  • 再生可能エネルギーを中心とした電源調達をしている
  • 再生可能エネルギーが持続可能性のあるものである
  • 情報開示がされている

また料金プランも新電力会社ごとに異なるので、しっかりチェックしましょう。

まとめ

日本はエネルギー資源のほとんどを輸入に頼っているため、再生可能エネルギーの導入拡大が今後のエネルギーの安定供給につながるのではいかと注目されています。
個人ではなかなかエネルギー問題・環境問題に本格的に取り組むのは難しいですが、電力会社の切り替えは自宅からでも簡単にできる方法のひとつです。
電力会社を、再生可能エネルギーを中心に調達している新電力会社に切り替えるだけでも、充分な対策方法になります。
Webサイトから簡単にチェックできますので、試してみてはいかがでしょうか。

出典:
経済産業省 資源エネルギー庁「2020—日本が抱えているエネルギー問題(前編)」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/energyissue2020_1.html
経済産業省 資源エネルギー庁「2020—日本が抱えているエネルギー問題(後編)」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/energyissue2020_2.html

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