家庭用蓄電池の費用とは?本体価格・相場・工事費用を徹底解説

家庭用蓄電池の費用とは?本体価格・相場・工事費用を徹底解説

世界レベルでエネルギー問題が深刻化している中、太陽光発電との相性が良く、効率的に電力を貯めることができる家庭用蓄電池への注目が集まっています。
国家間の対立などでエネルギー価格高騰も世界的な懸案となっており、災害大国である日本においては、災害時の計画停電や大規模停電の恐れからも、さらなる蓄電池の需要が高まっているところです。

2018年には北海道全域で大停電が発生し、電力予備率低下の問題も、日本における深刻な社会的リスクとして認知されました。
このような不安定なエネルギー情勢の中で、経済的な電力使用が見込める家庭用蓄電地の導入を考えたときに、特に重要になってくるのがその費用と言えます。
今回は家庭用蓄電地の本体価格や相場、設置費用などを解説します。

蓄電池導入の費用と相場

家庭用蓄電池を導入するにあたっての費用は、大きく分けて以下の3種類に分類されます。

・蓄電池の本体価格

・設置費用

・維持費

蓄電池本体の価格が気になるのはもちろんですが、設置にあたってある程度の規模の工事は不可欠と言えますし、10年単位のスパンでの使用を目的と考えると、修理・交換など保証を含めた維持費も価格の上では重要なポイントです。
これらの本体価格や設置費用などの合計である蓄電池の導入費用としては、総額で100~180万円ほどが必要と考えられます。まずは蓄電池の本体価格に関して原材料の点から解説します。

家庭用蓄電池の価格に関わる原材料の種類

蓄電池の価格に関わる点として使われる原材料が主に4種類に分かれています。

・リチウムイオン蓄電池

・鉛蓄電池

・NAS蓄電池

・ニッケル水素電池

この中で、現在家庭用の蓄電池の中で特に利用が進んでいるものはリチウムイオン蓄電池です。

リチウムイオン蓄電池の特徴

リチウムイオンは主要なスマートフォンやパソコン、テレビ、エアコンなどの家電に多く利用される材料です。

身近な小型家電で使用される背景には、リチウムイオンはエネルギー密度が高く小型化に向いている点や、蓄電池本体の軽量化と高圧化が可能といったエネルギー効率の良さなどがあり、現在の家庭用蓄電池には欠かせません。
そのほか、NAS蓄電池のような工場向けのバッテリーに比べて管理がしやすく安全性が高い点や、鉛蓄電池・ニッケル水素電池のように一定の環境負荷がかかる材料の使用が少ない点も、リチウムイオン蓄電池の特徴と言えます。
リチウムは原材料として希少なレアメタルであるニッケルが使用され、2022年に発生したウクライナ危機によるエネルギー問題 や、電気自動車の普及による需要増加などを受けて高騰傾向であるのが現状です。

リチウム

出典:経済産業省「蓄電池産業の競争力強化に向けて 生産基盤強化/上流資源確保/研究開発イノベーション・人材育成(P25)」2022年2月9日

原材料であるリチウムの価格上昇傾向が続く可能性もあり、蓄電池業者の選定や、補助金の有効利用などがポイントとなります。

蓄電池の容量と設置費用の目安

続いて、蓄電池の価格とともに知っておきたい容量について見ていきましょう。 家庭用の蓄電池の本体価格は容量によって大きく変わります。この容量とは、蓄電池に貯めることができる電気の最大容量のことを指します。単位はkWh(キロワットアワー)で表記され、一般的に売り出されている家庭用の蓄電池の容量は、おおむね4kWh~16.6kWhのものが流通していると言えるでしょう。
また、蓄電池の容量から見た参考価格は以下のとおりです。

参照:株式会社三菱総合研究所「蓄電システムをめぐる現状認識」2020年11月19日

・5kWh未満はkWhあたり平均23.3万円

・5~10kWh未満はkWhあたり平均18.5万円

・10kWh以上はkWhあたり平均15.9万円

この試算は、本体価格と設置費用を含めた蓄電池の導入費用です。表にあるとおり、容量が大きくなるにしたがってkWhあたりの単価は下がります。容量を選ぶ際には、各家庭の電気使用量が重点となるほか、太陽光を使用している場合はソーラーシステムとの兼ね合いも考慮して、最適な蓄電容量を選択するのがおすすめです。

蓄電池本体価格の相場

では、蓄電池本体の価格はどのくらいなのでしょうか。材料や、メーカーなどによっても変化はあるものの、蓄電容量が4kWh~16.6kWhと考えたときの本体の相場は100万~160万円程度が一般的です。
価格に与える要素としては以下の内容が考えられます。

・原材料

・容量の大きさ

・メーカーの違い

・天気や気温の状況によって電気使用をコントロールし、最適化してくれるAI機能の有無

・全負荷型か、特定負荷型か

  • 全負荷型の蓄電池とは?

全負荷型は、家中の幅広い範囲の電気をカバーすることができます。特にオール電化の建物に有効です。200V対応の家電でも利用でき、停電などが起きた際にもエアコンや電子レンジなどの家電を扱うことができるので、緊急時のメリットは大きいと言えるでしょう。家全体での電力供給となりますので消費電力は高くなりがちです。

  • 特定負荷型の蓄電池とは?

特定負荷型は、特定の家電や部屋に特化して電力を供給します。100Vのみの対応となるので、停電の際などは家電全ての電力をまかなうことはできませんが、事前に優先度の高い部屋や家電を割り当てることで効果的に電力を使用でき、消費電力が抑えられるメリットもあります。

設置費用の相場

本体の価格とあわせて注目すべきなのが設置費用です。

設置費用は蓄電池を配線するための電気工事費など、蓄電地の設置に関わる費用を指しますが、蓄電池本体の容量の大きさから料金が変わるというよりも、設置する住環境によって金額が変動しやすいものです。

金額が変わる例としては以下のような場合です。

・家全体の蓄電利用が目的の「全負荷型」だと配線作業が広範囲でコストがかかりやすい

・ビルやマンションの3階以上での設置などは足場費用が発生する可能性がある

・蓄電池設置の搬入の際に道路が狭い場合などは、クレーン利用費が追加される可能性がある

設置状況で金額が変動すると言えますが、設置費用の合計の相場としては20万円~50万円程度が一般的です。

蓄電池の維持費

蓄電池は消耗品のため、故障の発生防止や、蓄電性能を維持するためにも定期的なメンテナンスが必要です。
維持を考えると契約業者との保証が重要であり、保証年数の長さや自然災害による故障の際の交換や修理などがポイントとなります。

蓄電池導入で活用したい補助金制度

2022年度の例では、蓄電池は導入にあたって国や自治体による補助金の交付対象となっているものもあり、積極的に活用したいものです。

自治体により補助金の有無や金額は異なります。予算の都合上早期終了する場合や、以下のような受給の条件が提示されることもあります。

・外部との通信目的であるHEMS機の導入

・実証実験の参加

・年内工事

・その他設置の上限設定

国のDER補助金など、申請の前に契約をすると補助金を受け取れない場合がありますので、お住まいの自治体の受給要件などを日ごろからチェックしておくと、蓄電池購入への選択肢が広がるでしょう。

蓄電池の導入を検討ならリミックスバッテリーがおすすめ

ここまで蓄電池導入にあたっての費用などを解説しました。蓄電池を効率的に利用し、家庭の電力をお得に使いたいものです。 以前導入した太陽光発電システムのパワコンの保証が切れている方や、FIT期間終了で余った電気を高く売れずに困っているという方も多いのではないでしょうか?
リミックスバッテリーのハイブリッド蓄電システムは、さまざまな太陽光発電システムに対応しており、経済的メリットが大きくおすすめです。太陽光発電システムをお持ちでない方でも割安な夜間に電力を貯めて、昼間は貯めた電力を使うといったお得な使い方もできます。
蓄電池容量も5.8、11.5、17.3kWhと3タイプに対応しており、用途に合わせた蓄電池容量を選択することができます。特に17.3kWhは、家庭用としては他社と比較しても最大クラスと言え、高性能のリチウムイオンバッテリー搭載により充放電8,000 回以上の高い耐久性を誇ります。

リミックスバッテリーの蓄電システムなら、停電時などにxエアコンや冷蔵庫、IHクッキングヒーターなどの家電も使用できるように、供給電圧は100V/200Vに対応しています。停電時には数秒で自動電力供給に切り替わるので、さらに安心です。エネルギー価格の高騰や電力供給に不安があるときでも、リミックスバッテリーを導入することで、お得な電気料金で能率的に電気を貯めることができます。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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