親2人の介護に必要な費用はいくら?計画的に貯蓄するコツ

親2人の介護に必要な費用はいくら?計画的に貯蓄するコツ

両親が高齢になると必ず考えなければいけないのが、介護についてです。今は元気な両親でも、急に介護が必要になる可能性は十分にあります。親2人を同時に介護しなければいけない場合もあるため、備えを万全にしておく必要があるといえるでしょう。

ここでは、親2人の介護に必要な費用についてまとめました。また、計画的に貯蓄するためにできる生活費の節約方法についてもまとめたので、ぜひ参考にしてください。

介護にかかる費用と介護期間

ここではまず、介護にかかる一時的な費用、介護にかかる1ヶ月の費用、そして介護期間について、公益財団法人生命保険文化センターの調査に基づいてご紹介します。

介護が始まるときにかかる一時的な費用

介護が始まるときには、介護用ベッドを借りる、トイレに手すりを設置する、お風呂をバリアフリー化するなど、様々な費用がかかります。介護が始まるときにかかる一時的な費用の割合は、以下の通りです。

費用なし:16%
15万円以下:19%
15万~25万円未満:8%
25万~50万円未満:7%
50万~100万円未満:9%
100万~150万円未満:6%
150万~200万円未満:2%
200万円以上:6%
不明:27%

平均でかかる一時的な費用は約69万円となっていますが、200万円以上の出費となっている人もいます。状況によってかかる費用は大きく変化しますが、急な出費の可能性があることは理解しておくべきだと言えるでしょう。
住宅改修には介護保険が適用可能なケースがあり、20万円を上限とし1~3割の負担で済む場合もありますが、改修内容によっては高額になるケースもあるので注意が必要です。

1ヶ月にかかる介護費

介護が始まると、月々の出費が生じます。介護保険の自己負担分を含めた1ヶ月にかかる介護費の割合は、以下の通りです。

費用なし:4%
1万円未満:5%
1万~2万5千円未満:15%
2万5千~5万円未満:11%
5万~7万5千円未満:15%
7万5千~10万円未満:5%
10万円~12万5千未満:12%
12万5千~15万円未満:3%
15万円以上:16%
不明:14%

平均では、1ヶ月にかかる介護費は月々約7.8万円となります。親2人を同時に介護する場合、は単純に2倍になるとはいえませんが、これ以上の費用がかかるといえるでしょう。

介護期間

介護期間が長くなればなるほど、介護にかかるトータルの費用も高くなります。ここでは、一般的な介護期間についてみていきましょう。

6ヶ月未満:6%
6ヶ月~1年未満:7%
1~2年未満:13%
2~3年未満:14%
3~4年未満:15%
4~10年未満:28%
10年以上:15%

平均的な介護期間は4年7ヶ月であり、10年以上にわたって介護が続くことも決して珍しくありません。どのくらい続くかが予測できないのが、介護の難しい点だといえるでしょう。

在宅介護と老人ホーム

では、介護では具体的に何に対して費用が発生するのでしょうか。ここでは、在宅介護の場合と老人ホームを利用する場合に分けてご紹介します。

在宅介護の場合

在宅介護の場合には、家で介護できる環境に整えておく必要があります。車いすや介護用ベッド、ポータブルトイレなどの準備が必要になるといえるでしょう。また、場合によってはリフォームが必要になるかもしれません。

多くの人は介護保険サービス(デイサービス・訪問介護など)を利用します。その場合、自己負担分と介護サービス以外の費用(おむつ代など)がかかり、平均は月額4.8万円です。 家族のみで介護することには限界があるため、デイサービス・訪問介護の利用は視野に入れておくべきだといえるでしょう。

老人ホームの場合

老人ホームは、大きく分けて「有料老人ホーム」「特別養護老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」の3種類があります。

健康型・住宅型・介護付きなどの有料老人ホームの場合は、入居一時金が0~数百万円、月額料金が平均で20~25万円ほど。特別養護老人ホームは入居一時金がかからず、月額料金は平均で7~15万円ほどです。

そして、サービス付き高齢者向け住宅の場合は入居一時金が0~数百万円、月額料金が平均で15~20万円ほどです。利用する施設によって費用は大きく変わるといえるでしょう。

老人ホームに入居する場合は、在宅介護と比べると経済的負担が大きくなります。介護保険の施設介護サービス費の自己負担分のほかに、全額自己負担の家賃や管理費、食費、その他のサービス費用などがかかるためです。

先に記載したように、在宅介護費用の平均月額4.8万円に対し、施設介護費用の平均は月額12.2万円という実態があります。しかし、老人ホームの場合は、家族の介護負担が軽減されるなどの大きなメリットもあります。

介護費以外の費用

介護と同時に医療が必要となるケースが多いです。もし継続的な医療や入院が必要になった場合は、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。

一人当たりの医療費用

厚生労働省保険局「医療保険に関する基礎資料」 によると2018年(平成30年)度の年齢階級別1人当たり医療費(医療保険制度分)では、65~69歳で46.4万円、70~74歳で60.3万円、75~79歳では76.9万円となり、80~84歳では92.4万円となっています。このように年齢が上がるほど、医療費が多くかかります。

入院した場合の医療費用

公益財団法人 生命保険文化センターの「生活保障に関する調査(令和元年度)」 によると、入院時の自己負担費用は平均208,000円、1日あたりの自己負担費用は平均23,300円となっています。医療費のほかに保証金や差額ベッド代、食事代の一部負担、雑費、ご家族の交通費なども必要になります。

介護が始まる前にしておくべきこと

まだ介護が始まっていない場合でも、介護が必要になった場合に備えておくことは非常に大切です。準備ができていれば、急に介護が始まった場合でも焦ることなく対処できるでしょう。まずは、以下のことをしておくようにしてください。

  • 介護が必要になった場合の対処について親・兄弟・親戚と話し合う
  • 公的介護保険制度について正しく理解しておく
  • 認知症や意識不明になった場合の財産管理の準備をしておく
  • 地域の老人ホームについて下調べをしておく
  • 介護資金をできるだけ蓄えておく

この中でも、介護資金の蓄えは非常に大切だといえます。介護資金は一朝一夕で準備できるものではないため、今からコツコツと貯めておくようにするといいでしょう。

介護費を貯蓄するには日頃から節約も心がける

介護に備えるのであれば、日頃から生活費を節約することが大切です。特に、固定費となる光熱費はできるだけ節約するべきだといえるでしょう。

そこでおすすめしたいのが、新電力会社への切り替えです。大手の電力会社に比べてお得なプランを数多く用意しているため、電力会社を切り替えるだけで電気代を今よりも抑えることができます。大手電力会社を利用しているという人は、新電力会社への切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。

大切に育ててくれた親だからこそ、介護もしっかりサポートしたいと思っている人は多いことと思います。しかし、親2人の介護は予想以上にお金がかかるものです。介護について今から話し合っておく、介護資金の貯金を早めに始めるなど、今からしっかりと準備しておくことをおすすめします。

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