近年、日本では甚大な被害につながる大規模な自然災害が多発しています。
産業革命時代から、私たち人間は豊かで便利な生活を手に入れるために、さまざまな活動を行ってきました。
その活動を通して地球の豊かな自然を破壊し、それが今深刻な環境問題となっていることは事実であり、緊急性を要する課題となっています。 今回は、今地球が抱えている環境問題について解説します。
環境問題とは?
地球温暖化と自然災害
温室効果ガス排出量増加が原因とされる地球温暖化は、深刻な問題として世界的な取り組みが進められています。
地球温暖化による気候変動は海面水位上昇や海氷減少、極端現象や災害、食糧問題、そして自然生態系破壊といったさまざまな環境問題や、台風の大型化などの自然災害を引き起こしています。
地球温暖化は、人為的に排出される温室効果ガスが原因となっているため、温室効果ガス排出を世界規模で抑えることが急務とされています。 人間の社会・経済活動による二酸化炭素、メタンガス、一酸化二窒素、フロンガスといった温室効果ガス排出を抑制することができれば、地球温暖化のペースを抑えることが可能と考えられているのです。
家庭から始める二酸化炭素排出量削減
温室効果ガス削減という言葉を聞くと「難しそう」「自分一人ではできないのでは?」と感じるかもしれませんが、二酸化炭素排出量を削減させることは、日々の生活のなかでも可能です。
家庭から排出されている二酸化炭素は電気・ガス・ガソリン消費由来とされています。 ということは、電気や自動車の使用を控えることが、家庭からの二酸化炭素排出量を抑えられるのです。
家庭からの二酸化炭素排出量
国立研究開発法人国立環境研究所の温室効果ガスインベントリオフィスが2019年に実施した調査によると、家庭から排出された二酸化炭素の用途別内訳は以下のようになっています。
- 照明・動力他:29.8%
- 自家用乗用車:26.4%
- 暖房:15.7%
- 給湯:14.2%
- キッチン:5.3%
- 一般廃棄物:3.8%
- 冷房:2.8% 水道:1.9%
項目を見ていくと「これくらいなら、自分の今の暮らしを少し工夫すれば削減できるのでは?」と感じた人もいるのではないでしょうか。
小さな工夫をたくさんの人が行うことで、地球温暖化防止の大きな助けとなりそうです。
二酸化炭素排出量削減につながる省エネ活動とは?
では、具体的に日々の暮らしのなかで実行できる省エネ活動について、考えてみましょう。
照明・動力
照明のつけっぱなしをやめ日中などは積極的に照明を消すようにします。
また、使用していない電化製品のコンセントは、抜くように心がけましょう。 おすすめなのが節電タップを利用する方法です。節電タップは個別にスイッチがついており、簡単に電源のオンオフができます。オフにすれば非通電状態になるので、プラグを抜いた時と同じように電気代を節約できます。
自家用乗用車
外出時はできるだけ自動車を使わずに公共の交通機関を利用するようにしましょう。 また、車の購入時や買い替え時には環境にやさしいエコカーも視野に入れてみると尚良いです。
暖房
設定温度を1度低くすることや、上着を着たりカーテンを閉めたりすることで暖房効率を高めるなどの工夫が大切です。
給湯
お湯を流しっぱなしにしないよう、心がけましょう。
キッチン
冷蔵庫を長時間開けっ放しにしないようにしましょう。何を出したいか考えてから、冷蔵庫のドアを開閉するようにしてください。また、冷蔵庫には物を詰めすぎず、冷凍庫には食品をしっかり詰め込むことで、効率良く食品を冷蔵・冷凍することが可能です。
一般廃棄物
ゴミの分別をしっかりと行うことで、ゴミ焼却で発生する二酸化炭素排出量を抑えることができます。
冷房
冷房使用時は、設定温度を1度高く設定するように心がけましょう。暖房使用時と同様にカーテンを閉めることも、冷房効率アップにつながります。
水道
マンションなどの場合は、水を運ぶためにポンプを使うため、電気代がかかります。水道を流しっぱなしにすることは、電力消費だけでなく、貴重な水資源を消費することにもなりますから、こまめに栓を閉めるようにしましょう。
再生可能エネルギー利用の電力会社に切り替えで、二酸化炭素排出量削減を実現
「新電力」と呼ばれる電力会社を知っていますか?
2016年の電力自由化以降に誕生した新規電力会社の総称である新電力会社では、太陽光や風力、水力、地熱などを使って発電する再生可能エネルギーを導入している電力会社が多くあります。
再生可能エネルギーに切り替えることでも、日々使う電力消費から排出される二酸化炭素を削減することが可能です。
一人ひとりが問題意識を持つことこそが、自然災害に対する取り組みとなります。 環境貢献の一歩として、ぜひ検討してみてください。