地球温暖化について、テレビのニュースや新聞などで見聞きする機会が増えてきたと感じている人も、多いのではないでしょうか。
二酸化炭素などの温室効果ガスが大量に放出され、大気を汚染することが地球温暖化の原因とされています。 今回は、温室効果ガスについて、詳しく解説します。
「温室効果ガス」は地球に必要な存在
参照:気象庁「根室効果とは」
温室効果ガスの種類
では、温室効果ガスの種類と、地球温暖化係数について、見ていきましょう。 地球温暖化係数とは、それぞれの温室効果ガスの温室効果の度合いを示す数値です。
温室効果ガスの種類
温室効果ガスには、次のようなものがあります。
- 二酸化炭素
石油や石炭、木やプラスチックなどを燃焼させると発生する、代表的な温室効果ガス。地球温暖化係数は「1」。 - メタン
天然ガスの主成分であり、よく燃焼する特徴を持つ。都市ガスにも使用される。家畜の腸内発酵や廃棄物埋め立て、稲作などで発生する。地球温暖化係数は「25」。 - 一酸化二窒素
物が燃焼したときに生じる温室効果ガスで、工場や火力発電所などの工業プロセスで発生するケースが多い。地球温暖化係数は「298」。 - ハイドロフルオロカーボン類
エアコンや冷蔵庫などの冷媒に使用されたり、化学物質製造プロセスで発生したりする。ハイドロフルオロカーボン類はオゾン層を破壊しないが、二酸化炭素の数百倍から数万倍の強力な温室効果ガスとされる。地球温暖化係数は「1,430」。 - パーフルオロカーボン類
炭素とフッ素から構成されるフロンで、半導体製造プロセスなどで発生する。強力な温室効果ガスで、地球温暖化係数は「7,390」。 - 六フッ化硫黄
電気の絶縁体で使用される硫黄の六フッ化物。温室効果ガスとしては、大変強力。地球温暖化係数は「22,800」。 三 - 三フッ化窒素
半導体の製造プロセスで発生するフッ素と窒素からなる無機化合物。温室効果ガスとしては、強力。地球温暖化係数は「17,200」。
温室効果ガス排出割合トップは二酸化炭素
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第5次評価報告書では、2010年時点における温室効果ガス排出割合は次のようになっています。
- 森林減少や土地利用変化による二酸化炭素(65.2%)
- 森林減少などによって生じた二酸化炭素(10.8%)
- メタン(15.8%)
- 一酸化二窒素(6.2%)
- フロン類(2.0%)
このように、もっとも地球環境に影響が大きいものが二酸化炭素とされています。
家庭でもできる温室効果ガス削減対策とは
それでは、自分たちが今日からでもできる温室効果ガス削減対策には、どのようなものがあるのでしょうか。
- 冷暖房の温度を1度見直す
- 自動車ではなく公共の交通機関や自転車を利用する
- 車を利用する際にはアイドリングストップを心掛ける
- 電化製品の主電源をオフにする
- シャワーや手洗いの際にお湯をこまめに止める
- 電気を用いた保温機能は使わない
このような日々の小さな積み重ねが、温室効果ガス削減につながり、環境問題に大変役立ちます。
「このくらいなら、自分でもできるかも?」と思った人も多いのではないでしょうか。 一人ひとりのちょっとした意識で、地球の未来を改善できるのですから、ぜひ日々心掛けてみてください。
電力会社切り替えも温室効果ガス削減につながる
二酸化炭素排出量を抑えた発電方法を導入している電力会社に切り替えることも、温室効果ガス削減に大きく役立ちます。
新電力会社と呼ばれる電力自由化以降に誕生した電力会社では、再生可能エネルギーを導入しているところが数多くあります。
また、直接的な自然エネルギー調達以外にも電気を使う需要家がCO2削減効果に貢献できる仕組みとして非化石証書などを活用し実質的に再生可能エネルギーを供給するサービスも存在します。
再生可能エネルギーとは、温室効果ガスを排出せず、国内で生産できることから、エネルギー安全保障にも寄与できる有望かつ多様で、重要な低炭素の国産エネルギー源です。これを機にぜひチェックしてみてください。
電気は、私たちの暮らしになくてはならない存在です。
日々使うものだからこそ、再生可能エネルギーを導入することで、大きな効果が期待できます。
国をあげて社会生活の維持・発展に必要なエネルギーを再生可能エネルギーへとシフトしようとしている今こそ、私たち個人も、自分でできる環境問題への貢献を考えていきましょう。