母の日は1900年代のアメリカが起源
日ごろの感謝を込めてカーネーションをお母さんに贈る、というのは、母の日の定番ですよね。
でも、なぜ母の日にカーネーションの花をプレゼントすることになったのか、気になりませんか？
母の日の歴史は古く、1900年代にまで遡ります。
アメリカのウエストヴァージニア州に住んでいたアンナ・ジャービスという女性が、亡くなった母親を追悼しようと、白いカーネーションを教会で配ったのが起源とされています。
これをきっかけに「生きているうちに、お母さんへの感謝の気持ちを伝えるべきだ」という考えが広まり、その後ウエストヴァージニア州の知事により「5月第2週の日曜日を母の日とする」と宣言が出されました。
その後もこの風習はアメリカ全土へと広がり、1914年には「母の日」として制定されたのです。
日本では大正時代から母の日が祝われるように
日本には、大正時代にキリスト教を通して母の日にカーネーションを配る風習が伝わりました。
その後、母の日は全国的に伝わり、1931年には皇太后のお誕生日である3月6日が母の日とされたのです。
日本では、最初は3月が母の日だったのですね。
その後、1937年に森永製菓が出した「母の日森永大会」という広告をきっかけに、日本でも母の日が定着。
1947年に、5月の第2日曜日が正式に母の日とされました。
海外の「母の日」事情
では、外国での母の日の祝い方は、どのような感じなのでしょうか。
オーストラリア
オーストラリアの母の日は、日本と同じ5月の第2日曜日です。
オーストラリアでは、菊の花を子どもが母親にプレゼントする風習があります。
菊は、英語で「Chrysanthemum」で、略して「mum」、マムと呼ばれます。
このことから、母の日に菊を贈るというのが一般的となっているのです。
イギリス
イギリスでは、母の日はイースターの2週間前の日曜とされています。
イースターは、最近では日本でもすっかりメジャーなイベントとなりつつありますね。
イースターは「何月何日」というように決まっておらず、毎年日付が変わります。
というのも、イースターは「春分の日の後、最初の満月の次の日曜日」とされているためです。
イースターの日から考えると、その2週間前の日曜日。つまり春分の日の後、最初の満月の2週間前の日曜日が、母の日ということになります。
少々複雑ですね。
イタリア
情熱の国、イタリアの母の日は、日本と同じ5月の第2日曜日です。
イタリアは、お母さんに対する愛情もとても強い国で、お母さんは家庭の中心で、愛すべき存在とされています。
カーネーションやバラ、そしてメッセージカードやプレゼントを贈り「ありがとう」の気持ちを伝えるのが、イタリアの母の日の過ごし方です。
フランス
フランスの母の日は、5月の最後の日曜日です。
日本とは少し違い、フランスの母の日は「お母さんたちのお祝い」をする日という意味を持ちます。
そのため、家族みんなで集まってお母さんたちを祝って食事やお茶をする、というのがフランス流の母の日の過ごし方です。
韓国
韓国では5月8日が「オボイナル」と呼ばれる、母の日と父の日を兼ねたお祝いをする日とされています。
大きくてゴージャスなカーネーションのアレンジメントを贈るのが定番ですが、健康アイテムなどをプレゼントする人も多いようです。
エジプト
エジプトの母の日は、3月21日です。
エジプトでは、女性はスカーフを巻く風習があるため、カラフルなスカーフを母の日にお母さんへプレゼントするというのが一般的な過ごし方となっています。
「母に贈る花」にカーネーションが選ばれる理由
母の日は、先ほども紹介したアンナ・ジャービスが白いカーネーションを配布したのが起源ですが、なぜこの時にカーネーションが選ばれたのでしょうか。
その理由は、花言葉にあると言われています。
カーネーションの花言葉は、色によって異なります。
白は「尊敬」「私の愛は生きている」、ピンクは「感謝」、赤は「母への愛」、紫は「誇り」であり、アンナ・ジャービスは追悼の意を込めて白いカーネーションを選んだということですね。
お母さんの人となりや、届けたい想いを込めて、カーネーションの色を選ぶと良いでしょう。
母の日にプレゼントを贈ったり、美味しいものを食べにお出かけしたりするのも素敵ですが、お母さんが一番嬉しいのは「ありがとう」の言葉です。
ありがとうの言葉とともに、お母さんの好きなお花や、お母さんの好きなものを贈るのも、喜ばれるでしょう。
母の日は、世界中でもお母さんに「ありがとう」を伝える、特別な、大切な日なのですね。
参照URL
https://www.hibiyakadan.com/mother/column/about/
https://event.rakuten.co.jp/mother/day/
