近年、地球温暖化対策や省エネルギーの観点から、太陽光発電の導入が進んでいます。しかし、導入にあたって1日の発電量が気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では、太陽光発電の1日の発電量の目安、季節や天候による発電量の違いなどを解説します。
太陽光発電の1日の発電量の目安
太陽光発電の1日あたりの発電量は、設置場所の地域や日射量、気温などの天候によって大きく異なり、設置面積や設備容量で決まります。太陽光発電協会(JPEA)はシステム容量1kWあたりの年間発電量の目安を、1,000kWhとしています。
これを365日で割ると、以下のように算出できます。
1,000kWh÷365日=約2.7kWh
となり、1日あたりの発電量は約2.7kWhとなります。
一般的な住宅用太陽光発電の場合
一般的な住宅用太陽光発電で用いられるソーラーパネルの多くは、システム容量が3~5 kWhとされています。たとえば、住宅屋根に4kWの太陽光発電設備を設置した場合、年間発電量は4,000kWh程度が期待できます。これを365日で割ると1日あたり4,000 kWh÷365日=約11kWhと算出できます。
季節ごとの日照時間の目安
太陽光発電は、太陽光が当たる時間しか発電することができません。そのため、季節や様々な条件によっても発電量は変わってきます。気象庁のデータをもとに東京の1年間の日照時間をご紹介します。
東京都の日照時間(月ごと・2022年)
月 | 日照時間 | 月 | 日照時間 |
1月 | 206.8時間 | 7月 | 176.4時間 |
2月 | 190.9時間 | 8月 | 150.4時間 |
3月 | 195.6時間 | 9月 | 134.5時間 |
4月 | 169.6時間 | 10月 | 119.4時間 |
5月 | 181.1時間 | 11月 | 160.9時間 |
6月 | 167.6時間 | 12月 | 175.7時間 |
このデータを見ると、日の長い夏の7~9月の日照時間は意外と短いことがわかります。一方で、3月や5月などの春や11月~1月までの冬の日照時間は長めになっています。
気温が高いと発電効率が落ちる
一般的に、気温が高いと発電量が減少し、気温が低いと発電量が増加するとされています。これは、太陽電池の効率が気温によって変化するためです。太陽光パネルが一番効率よく発電できるのは25℃前後とされているため、70~80℃の高温になると、発電効率が落ちてしまうとされています。そのため、日照時間が長くても夏はあまり発電効率がよくないのです。
天候別の発電量
太陽光発電の発電量は、天候によっても大きく左右されます。晴天時と比較すると、曇天や雨天時は発電量が減少します。気象庁のデータによると、薄曇りの場合の紫外線は快晴時と比較すると約80~90%、曇天時の場合は約60%とされています。さらに、雨天の場合は快晴時の約30%です。雲が比較的多くても、日差しを受けている状態であれば快晴の状態よりも紫外線が強い場合もあります。
太陽光発電の発電量を増やすためには?
天候や季節によって左右される発電量ですが、平均発電量を増やす方法はあるのでしょうか。ここでは主な対策についてご紹介します。
設置場所や向き・傾斜角を工夫する
太陽光発電は、太陽光を効率よく受ければ受けるほど発電量が増えます。そのため、設置場所や向き・傾斜角を工夫することで、発電量を増やすことができます。設置場所は、日当たりがよく、影の影響を受けにくい場所が理想的です。向きは、南向きが最も発電量が多くなるためおすすめとされています。傾斜角は、地域や季節によって最適な角度が異なるので、業者に相談することをおすすめします。
高効率の太陽光パネルを利用する
太陽光パネルの効率は、製品によって異なります。高効率の太陽光パネルを利用することによって、発電量を増やすことができます。
定期的にメンテナンスをする
太陽光パネルは、経年劣化によって発電量が減少します。定期的にメンテナンスをすることで、発電量を維持・向上させることができます。
太陽光発電の導入を検討中の方はリミックスでんきへ
太陽光発電を導入する際には、太陽光発電パネルやパワーコンディショナーなどの設置、工事や各種手続きなどが必要です。そのため、設置を考えているものの、具体的にどの程度発電できるかといったことや費用などの疑問点が多く、相談したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
リミックスでんきでは、電力のプロフェッショナルスタッフが、一人ひとりに合わせて最適なソリューションを提供しています。そのため、疑問を解消しながら太陽光発電を導入できるでしょう。太陽光発電システムの導入を検討している方は、ぜひご相談ください。
太陽光発電の発電量の目安を知ろう
太陽光発電の1日あたりの発電量は、設置場所の地域や日射量、気温などの天候によって大きく異なります。一般的な目安としては、1kWあたり2.5~3.8kWh程度とされています。また、季節によっても発電量は変動します。そのため、ここで示した1日の発電量はひとつの参考値として考えるのがいいでしょう。太陽光発電を導入する際には、設置場所や天候を考慮して、適切なシステム容量を選ぶことが大切です。太陽光発電システムの導入を検討している方は、ぜひリミックスでんきにご相談ください。