建設現場で電気を使うための手続きやコスト削減の方法をご紹介

建設現場で電気を使うための手続きやコスト削減の方法をご紹介

大型の建築物を建てる際には、準備も大掛かりになりがちです。建設作業用重機を用意したり、行政手続きを済ませたりと、さまざまな準備を行いながら、電気も使えるようにしなければなりません。ここでは、建設現場で電気を使うための手続きについて説明していきます。

建設用重機を動かすのに電気が必要

建設現場ではさまざまな重機を使用します。建設作業用重機の多くは、ディーゼルエンジンを動力源としていますが、最近では電気式のものも増えてきました。建設現場で充電をしながら稼働させています。また、夜間にも作業をする建設現場なら、照明なども設置するでしょう。
そのような事情から、建設現場では電源が必要です。工事が始まる前に、電力会社と電力供給契約を締結しておき、電気が使える環境を整えなければなりません。

建設現場で電力供給契約を締結するには

建設現場は、建物の中とは環境が大きく異なるため、電力会社と電力供給契約を締結する際にも異なる面が多いです。

高圧電力の契約

一般家庭では電力消費が少ないため、低圧電力の契約ですが、電力消費の多い事業者の場合には、高圧電力が一般的です。さらに、高圧電力の契約も、電力の消費量によって「高圧小口」と「高圧大口」「特別高圧」の3種類に分かれています。
消費電力が500キロワットまでなら高圧小口、2,000キロワットまでなら高圧大口を選びましょう。2,000キロワットを超える場合には特別高圧です。

キュービクルと仮設電源を設置する

高圧小口と高圧大口の契約では、6.6キロボルトの状態で電力会社から供給されます。特別高圧だと20キロボルト以上です。そのままの電圧では使用できないため、キュービクルという装置を使用して100Vや200Vに変圧する必要があります。
また、変電した電気を重機や照明器具に分配するための電源が必要です。建物の中であれば、壁や床にコンセントを設置しますが、建設現場の場合には仮設電源を設置します。
キュービクルなどの変電設備を設置・管理するコストはかかるものの、高圧電力が使える上に電気料金単価自体は低く設定されているため、電気料金は抑えられます。

工期が1年未満なら臨時電力

電力供給契約というのは、長期間の利用を想定しているものです。オフィスビルにしても、商業施設にしても、使われている限りは電気を使用するでしょう。短期間で必要がなくなるということは、通常ありません。
しかし建設現場では、建物が完成すれば重機や照明器具は撤収します。そのため、短期間しか電気を使わない、ということも多いのです。電力会社では、そのような状況も想定しており、「臨時電力」という契約で1年未満の短期間でも電気を使用できます。
1年以内に工期が到来する場合には、この臨時電力契約を利用しましょう。ただし、臨時電力契約になると、電気料金が通常の電力供給契約と比べて2割程度高めです。

工期が1年以上にわたる場合には

大規模な施設などを建設する際には、工期が1年以上にわたることも珍しくありません。その場合には、臨時電力ではなく通常の電力供給契約を締結します。料金に関しては、工場やオフィスビルなどと同じ条件で電力契約が可能です。
また、通常の電力供給契約の場合でも、予定が変更になるなどして、1年未満で解約することもあるかもしれません。その場合には、臨時電力契約で利用する場合の電気料金に再計算した上で精算されます。解約時に、料金の増加分を請求されることを留意しておきましょう。

コストダウンを図るなら新電力会社

建設現場で電気を使えるようにするには、キュービクルや仮設電源の設置でコストがかかります。その上、臨時電力だと料金が割高ということもあり、何とかしてコストダウンを図りたいでしょう。そこで「新電力会社」を利用する方法があります。

新電力会社は大手電力会社よりも安い

新電力会社というのは、電力自由化による新規で電力事業に参入してきた電力会社のことです。大手電力会社と比べて、電気料金単価が抑えられていることが多く、安い電気料金で利用できます。その上、電気の質や安定性は大手電力会社と変わることはありません。万が一、契約中の新電力が電力供給できない状態になっても、大手電力会社など他の電力会社から自動的に電力供給が行われるため、電力が使用できないといった心配はなく利用できます。

建設現場でも新電力会社を利用できる

新電力会社を利用するにあたって、高圧電力契約や臨時電力契約が可能なのか気になるでしょう。その点においても心配はありません。
高圧電力は一般家庭向けの低圧電力よりも早い時期に自由化されていました。そのため、以前から法人向けの高圧電力を取り扱っていた新電力会社も多く、臨時電力でも問題なくスムーズに契約することができます。
建設現場で高圧電力を利用するなら、大手電力会社だけでなく、新電力会社も視野に入れて検討してみましょう。

まとめ

建設現場で使用する重機は、電気式のものも多く、工事の際には大量の電気を使える環境を用意しなければなりません。キュービクルや仮設電源の設置が必要で、臨時電力だと電力料金も高めです。
どうしてもコストがかさみますが、新電力会社であれば大手電力会社より安い電気料金で利用できる可能性もあります。電気の質や安定性はどちらでも変わらないため、コスト削減を考えるなら、新電力会社がおすすめです。

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