会社の固定費として計上されるもののうち、大きな割合を占めるのがオフィスの賃料ではないでしょうか。しかしオフィスの賃料は「仕方がないもの」として諦めている会社も多いかもしれません。
そこで本記事では、賃料を節約するためのポイントをご紹介します。
オフィスの賃料は節約できるのか?
会社の固定費として支払われる賃料は、固定費の中でも削減しにくいものです。しかし、現在の業務形態に合っていないならば、移転などで賃料を節約するのも一つの手段です。
そのためには、まず現在入居しているオフィスの賃料が適切であるかどうかをチェックしましょう。
オフィスの賃料を削減する前にチェックすること
まずは削減を検討する前に現状の把握をしましょう。
現在の賃貸料は適正か?
まずは現在のオフィスに払っている賃料や契約年数、更新料を確認しましょう。複数のオフィスを借りている場合は合算し、オフィス賃貸にかけているコストを計算しましょう。一般的に会社が稼ぐ粗利に対して、オフィスの賃料にかけて良いコストは10%未満といわれています。現在の粗利に対して賃料が妥当かどうかを確認しましょう。
座席数や施設の稼働率
従業員の数に対しての座席数と、どれくらいの割合で実際に着席しているか、執務室以外の応接室、会議室、休憩室などの施設がどれくらいの面積で設置され稼働しているのかを確認しましょう。
周辺オフィスの賃料について調べる
周辺のオフィス賃料についても調べてみましょう。立地と面積が大体同じような物件の賃料がどれくらいなのか知り、現在のオフィス賃料が高いようであれば移転の検討材料にもなりますし、賃料の交渉材料になります。
オフィスの賃料を削減する方法
現在のオフィスの賃料をより節約したいと考えたら、節約できそうな方法を検討してみましょう。
オフィスの移転
「現在のオフィスが広すぎる」「もっと現在の業務形態に合ったオフィスにしたい」と考えた場合は、オフィスの移転を検討しましょう。
賃料が現在よりも安い物件に引っ越すことにより、比較的簡単に固定費を下げることができます。
しかし移転は長期的に見ると固定費の削減につながりますが、引っ越し費用、内装工事費用、原状回復費用などさまざまな費用がかかります。これらの見積りを取ってから移転するかどうか検討しましょう。
賃料の減額交渉を検討する
移転よりも負担の少ない方法として挙げられるのが、賃料の減額交渉です。
減額交渉をする上で大切なのが、「タイミング」と「理由」とされています。
賃料の減額交渉を行うタイミングとして一般的なのが、賃貸契約更改時です。契約更改時に減額交渉をするのですが、ここで大切なのが市場の状況です。
たとえばオフィスのある建物や土地が人気の場所となっている場合、逆に大家側から賃料の値上げを打診される可能性があります。このような時に減額交渉を行っても、認められる可能性は低いでしょう。
さらに減額の「理由」も大切です。「業績の不振」などを理由に減額交渉をしても減額は難しいでしょう。
そのため、「土地や建物の価格の下落」「周辺の賃貸料と大きな差がある」など、客観的に見て納得できる理由を用意しておく必要があります。
賃貸契約の種類に注意
ただし賃貸契約の形態によっては家賃減額自体ができない場合もあります。賃貸契約には「普通借家契約」と「定期家賃契約」の2種類に分かれています。
このうち定期借家契約は、「契約期間内の賃料交渉や変更は不可」という契約内容のため、賃料の変更ができません。そのためまずはオフィスの賃貸契約を確認しておきましょう。
契約面積を見直す
現状のオフィスの契約面積が適正であるかを見直しましょう。そして削減できる余地があるなら、契約面積を減らして賃貸料金を節約します。
具体的には以下の方法があります。
リモートワークの導入
リモートワークを導入することで、オフィスに来なくても業務を行えるようになります。出社する人数自体を減らすことにより、オフィスの使用面積も減らせます。
またリモートワークは、交通費や電気代などのコスト削減にもつながる方法です。
フリーアドレス制の導入
従来、オフィスには自分の席があるのが一般的でした。これに対し、フリーアドレス制は自分の座席が決まっておらず、好きな場所で仕事をすることができます。
従来の方法だと、出社していない人のスペースがそのままになっていますが、フリーアドレス制だとその無駄なスペースの削減が期待できます。
シェアオフィスを活用する
シェアオフィスを活用し契約面積を減らす方法もあります。他社との会議や打ち合わせなは都心のシェアオフィスを利用し、実務を行うオフィスは郊外に置きその分契約面積やコストを減らすことができます。
電気代の節約も考えよう
賃料の他に、固定費として必須なのが電気代です。そのため電気代を節約できれば、大きなコスト削減につながるでしょう。
電気代を比較的手軽に節約する方法として挙げられるのが、電力会社の切り替えです。電気代は会社によって異なるため、電力会社を切り替えることによって電気代を節約できる可能性があります。
電力会社の比較や見積り、申し込みはインターネット上で簡単に行えるので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
会社の固定費の中で大きな割合を占めているのが、オフィスの賃貸料です。賃料はなかなか会社の努力で節約するのが難しいですが、移転や減額交渉、使用面積の見直しなどで削減できる可能性があります。
特に近年ではリモートワークを導入している会社も増えていますので、一度見直してみてはいかがでしょうか。
またさらに固定費を節約したいと考えているなら、電力会社の切り替えも検討してみると良いでしょう。電力会社を切り替えることにより、電気代をいまよりも節約できる可能性があります。
インターネット上で簡単に比較ができますので、一度検討してみるのがおすすめです。